今年の色は“ネイビー”だそうです。

最新号にも書きましたが、アメリカ・オハイオのジョニーズ・ビンテージモーターサイクルで働くYASさんの親友、イトーさんが「日本で乗ったらいい」と用立ててくれた1977 KZ1000。外装は別途、日本で用意したため浜松第一塗装さんでペイントしたのですが、コンセプトは「男カワサキ・不良のZ」ではなく、その正反対の世界観を目指した“オトナのZ”。だからといって当時らしさや純正らしさも欲しい……そこでラインのパターンは’77年のZ1000(ヨーロッパ向けの呼称)で、カラーは’79年のMkIIに採用されたルミナス・ネイビーブルーをチョイス。オトナ……ということで、ブリティッシュ・グリーンとも迷いましたが、ネイビーのオートバイって最近見てないなぁというコトで決定。結果は大正解。MkIIの角張ったタンクでは見慣れたカラーリングも、丸みを帯びたタンクになるとなんだか新鮮でオトナの落ち着きすら感じさせてくれます。しかし「’77年Z1000のパターン(プリントアウト持参)で色はMkIIのネイビーで」たったこれだけのオーダーでバッチリ仕上げてくれる浜松第一塗装さんの豊富な資料と知識、そして技術の高さには恐れ入ります。

 


こんなZはオレのだけ……と喜んでいたのですが、調べてみるとじつは’77年Z1000のラインナップにダイアモンド・スカイブルーというカラーリングがありました! [↑]はネットで拾った写真ですが、ルミナスネイビーブルーよりもやや青みが強く明るい印象。まぁ当時のカワサキもオトナな雰囲気を狙ったのだろう……という解釈で納得することに。

 


そうこうしてたら今年のモーターサイクルショーで発表されたHONDA CB1100EXのニューカラーはパールホークスアイブルーという名の濃いネイビー!! こちらも良い雰囲気でオトナ感出ております。アップハンドルが付くEXシリーズにだけこのカラーリングを採用したということは、ホンダさんもオトナに向けた正統クラシックにはネイビーと考えたんでしょう(勝手な解釈)。

 


’80年代の香りが匂い始めた’70年代後半の雰囲気……とでも言いましょうか? 時代の狭間や過渡期にはなんだか自由を感じます。

それにしてもダイアモンドスカイブルールミナスネイビーブルーパールホークスアイブル−といった名前はどうやって決まるんでしょうね。今度ホンダさんに聞いてみます。