“GT-KZ1000” オイル上がり!? でした…。


■web版ストバイ
連載[GT-KZ1000]〜前回までのおさらい〜
part.1「原因はオイル上がりだった!?」

 


今年2月にアメリカからやってきたカワサキKZ1000。キャブのOHにバルブクリアランス調整 & 同調調整を経て、ようやく本来のスムーズさを取り戻したか!? と思った矢先、またグズつき始め、とうとう都内をノンビリ30分ほど走った程度でカブった症状になりプラグを見ると↑ご覧のとおり。しかもどれだけ燃料を絞っても4番(写真右)だけは真っ黒のまま…。恐る恐るプラグホールを覗くと……黒光りしたピストン!? 「シールがダメになってオイル下がったんじゃない? 残念だけどステムシールは消耗品だからね」とYASさん。お財布事情はキビシいけど直すしかない。というワケで勉強のつもりで自分でバラしてみることに。

 



マニュアルによるとマフラーとプラグを外し、ポイントカバーを開けクランクシャフトを回し、タイミングマークと#1と#4の上死点(Tマーク)を合わせたら準備OK。まず16本も(!?)あるヘッドカバーボルトを外しヘッドカバーをオープン。バルブクリアランス調整のために1ヶ月前に新品に交換したばかりのヘッドカバー・ガスケット(純正で5000円近くもする高級品!?)がまた破れていく…。バルブクリアランス調整のたびに5000円はツラいけど、半月状のカムシャフト・プラグの両サイドには液ガスを塗れってマニュアルにあるし…ウ〜ン。


4つのカムホルダーとカムチェーンガイドを外しカムシャフトを摘出。その後またもや14個もある(4気筒は何かと大変! )シリンダーヘッド・ナットを外し、プラハンで優しく叩くとすんなりとヘッドが浮き上がってくれ、人生初のエンジン分解作業ながらここまではドコも壊すことなく順調でホッとひと息(慎重にやり過ぎすでに半日経過してますが…)

 


なんと4番ピストンこのありさま!! 付着したオイルとカーボンは数ミリの厚さ!! 燃焼室にオイルが入っちゃうとピストンはこんな状態になるのか!? そりゃプラグも湿るワケだ……オイル下がりを疑わないボクは大してシリンダーをチェックしないままマイナスドライバーでひたすらカーボン除去(結果的にはすべて新品になるワケでしたが…)

 


バルブコンプレッサーでバルブコッターを外し、バルブをチェックするとバルブの傘にもオイル&カーボン (インテーク側:左=3番/右=4番)。

 


バルブガイドに付くステムシールの脱着作業は、やみくもにやるとガイドを傷つけてしまいそうだったので、シールのチェックがてら外したヘッドと車体とともに編集部近所に移転した[TRカンパニー]へ。すると8つのステムシールはまだゴムの弾力も十分で各ガイドのガタもない……つまりオイル下がりではない!? との診断。「シリンダーまで外しましょう」とTR後藤さん。旧車に乗るセンパイ方は皆さん通る道なんでしょうか!? ステムシールの交換だけで終わると思っていたらいち大事に…。

 

すると…

 

こちら4番シリンダーの内壁。下死点にあるピストンのちょうど上にグルッと一周キズが…。

1番シリンダーも4番と同様の位置に傷…。

TR後藤さん「コレはおそらく錆が原因ですね」

見ると、#1と#4シリンダーの内壁にグルッと一周囲むように……傷!? 指で触ってみるとはっきりと段差を感じる。一方で#2と#3シリンダーはキレイな状態。「#1と#4ピストンが下死点にある状態(#2と#3ピストンが上死点)で長期間放置していたんですかね? 油膜がなくなって同様に錆びが原因で腐食してしまったシリンダーをたまに見かけるんです」と後藤さん。つまり原因は“オイル上がり”!? 「ピストンは純正サイズだったので、コンマ5のオーバーサイズ・ピストンを用意してシリンダーはボーリングですね」……あらららら。

 

「乗らないオートバイでもたまにエンジンをかけた方がいい」
これまでその理由をちゃんと考えたことがなかったケド、それは各部にオイルを回しておく(油膜を残した状態にしておく)ためだったということか!! なんだか4ヶ月くらい乗らない期間があったSRのシリンダーまで心配になってくるなぁ。

 


そしてシリンダーを外すとビックリするほどの砂利!! TRメカ三井クン指導のもと、ハケや筆で丁寧に除去しました。

 

part.2へ続く。

 

 

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