[SR500F.I.]関西出張ツー&BRITISH RUN取材



GW前は岡山で行われるBRITISH RUNの取材がてら関西を走り回っていたのですが……イベント終了後に走っていた山の中でSRが突然のエンジンストップ!? その時はなんとか復旧したものの2日後の阪和道でまたまたエンジンストップ!! そして人生初のレッカー。まずはその顛末の前に、エンジンが止まるまでは楽しかった出張ツーの模様を。

 


●1日目 4月19日(金)
昼の12時に和歌山にて取材予定だったので、深夜に東京を出発。別取材のために1日早く関西へ向かっていたYASさんから「夜中はまだ寒いぞ〜」と聞いていましたが、御殿場付近からホントに想像以上の冷え込み。少しでも暖かいところを…と旧東名を走りましたがそれでも寒い。昼間は全部荷物になるんだろうなぁ…と思いながらも、上はヒートテックにデニムシャツにトレーナーにインナーダウンにバブアー、下はパッチ+ジーパン+カッパという防寒でやっと。4月なのにぼちぼちな冬装備。 春はほんと服装がムズカシイ。でも旧東名も集中工事が終わって路面がキレイで走りやすかったのは発見。

そして私、オートバイで初めて向かった和歌山をナメてました。走っても走っても……遠い。というか紀伊半島って想像以上に大きいんですね!! 三重・四日市を超え、伊賀の辺りからカントリーロード(ベテランの英車乗りの方に教わった呼び方。田舎道……というよりたしかに良い!? )を楽しもうと名阪国道を降りたのですが、平日の朝から優雅にカントリーロードをツーリング……なんてトンデモナイ。けっこう必死に走ってなんとかお昼前に和歌山に到着できたほど。結局、休憩を含めて東京から10時間くらいかかりました。


●2日目 4月20日(土)
和歌山では40年近く続く伝統の英車ミーティング「英車の集ひ」を主宰する栗栖さんのガレージを取材させていただき、翌日、栗栖さんらとBRITISH RUNの会場を目指しました。それにしてもブリティッシュランは毎年天気最高!!  そして山に囲まれアップダウンもある中国道は高速なのにいつ走っても気持ちイイ。

2台所有するトライアンフの車検が間に合わず、栗栖さんは今回BMW R50で参加。リアフェンダーの形状に沿った雰囲気の良いパニアケースは、当時の純正オプションのリプロ品とのこと。e bayで落札し発送元はなぜかベトナム!? だったという逸品。それにしても良い形してます。


前を走るR50が50年以上前のオートバイとは思えないほど、スムーズに走り力強く加速するもんだから、休憩のたびに「いいですね、いいですね」と連呼してると「乗ってみる?」と栗栖さん。そして「100km/h以上になるとまた別の表情を見せるから(笑)」と。

……

仰るとおり!! 100km/h手前までは2気筒らしい鼓動感が気持ち良かったR50は、速度が100km/hを越えた辺りから、エンジンの鼓動感はまるで各気筒の爆発が合わさりそれぞれの振動を消し合っているかのように、心地良いパワー感だけを残しまるでモーターのように振動がなくスムーズに変化した!! それはもう驚くほどの変わりようで、なんだか4気筒に近いシルキーさすら感じさせてくれるほど、“静か”な感覚。おまけにそれまでビリビリと小刻みに揺れていたミラーの高周波振動もピタッと止み、バックミラーの視界は嘘のようにクリアになるじゃないですか!? ほどよい前傾姿勢は風圧もそこそこで想像以上に心地よい。噂に聞いていたBMWの高速巡航性能の高さは、50年以上も前からこれほど高いクオリティで確立されていたとは!? しかもまだまだその片鱗の一部を垣間見た程度……R50、高速ひと区間の試乗で「欲しい」と思ってしまいました。となるとR69Sも気になるなぁ。アールズフォークの乗り味をもっと知りたくなりました。

ストリートバイカーズ 2015年9月号VOL174

編集部に戻ってきて急いでR69Sをレポートした3年前のストバイを読み返ししてしまいましたよ。こちらはまだバックナンバーで購入できますよ。


パニアケースに少しの着替えとキャンプ道具、リアシートにはテントを積んで質実剛健なBMWでひとりロングツーリング……まさに孤高な男のロマン。勝手に増えていく「いつかは欲しい…リスト」がまた増えてしまった。

 


この日は500ccのR50とSR、650ccのトライアンフとW6の4台で走りましたが、年式や国籍が違えど、中間排気量のシングル&ツインは同じスピード感覚で走れるからいいですね。もちろん日本のカントリーロードにもちょうどいい。


VWのビートルやワーゲンバスにも通じるドイツ車らしい頼もしい雰囲気…いいなぁ。BMWファンには怒られそうですが、勝手に昔のデッドヘッズがワーゲンバスで旅をしていたイメージで“遠く”に行きたい一台。それにしても、ご一緒させていただいた栗栖さんらは皆、60代後半。ベテランの方々、ホントに走りも元気です!!

 

午後3時前に会場の岡山県・西粟倉村にある会場のあわくら荘に到着。別ルートで取材をしていたYASさんと合流し、宴会までの時間を利用し英車の撮影撮影撮影!!

……というわけで、チーム・ストバイは現在、6月末発売予定の「英車ムック」を制作しておりますよ!! お楽しみに。

 

続く。