[SR500F.I.]ヨーロッパ(積載)仕様の純正テールライト・ブラケット装着。


今日はちょっと珍しいSRの純正パーツを紹介。それはウインカーステー付きのテールライト・ブラケット。いわゆるサイドバッグやパニアケースを付ける際の“後方移設”が目的のパーツですが、驚いたのは見てのとおりノーマルのテールライト・ブラケットにステーが溶接された純正パーツということ。

 


今月1日に発売したムック本「大人のSR」の中でも海外輸出モデルを紹介してますが、じつはこのページの編集中に気づいたのです。[↑写真上]はヨーロッパ仕様の初期型(1978年)でリアウインカーの装着位置は国内仕様と同じですが、ヨーロッパ仕様に限り’82年から(販売終了の’99年まで)リアウインカーの位置が後方に移動するのです。


こちらは’84年のヨーロッパ仕様。なんとヨーロッパ仕様に限っては純正オプションにてSR用のパニアケースがリリースされていた時期もあったのです。考えてもみれば、BMWを筆頭に欧州では当たり前の装備でもあったパニアケース。SRのリアウインカー移設も多くのユーザーから要望があったのでしょう。


こちらは以前取材させていただいたクラウザー製のパニアケースを装着したまさに「大人のSR」な一台ですが、移設したリアウインカーのステーはおなじみシムズクラフト製。シンプルなステーで僕も付けたいと考えたのですが、シムズ後藤さんとも相談しましたが、SRの振動を考慮すると写真のように社外の小ぶりなウインカーが好ましいとのこと……純正サイズの大きなウインカーだと重たさでステーが折れてしまうこともあったということでした。……と、ウインカーの移設は少し諦めかけていた時の発見だったのです。





……というわけで、編集もそっちのけで夜な夜な検索を開始。そしてなんとかebayにてドイツから出品されているウインカーステー付き純正テールライト・ブラケットを発見! 無事に落札というわけです。


およそ2週間後に編集部に届いた純正ヨーロッパ仕様のテールライト・ブラケットがこちら。基本的には大きさも形状も国内仕様と変わりませんが、ウインカーステーと思しき“筒”ががっちりと溶接されています。


感動もそこそこに、各部それなりの錆が出てたのでまずは恒例のサビトリキングの登場。そして作業すること1時間弱。

仕上がりはご覧のとおり。毎度のことながら、再メッキしなくていいレベルまで錆が落ちるサビトリキングの実力には驚かされます。

そしてあらためて眺めると、肝心のウインカーステーは基本的に“ただの筒”で、内側にナットが固定されていることもなく、外側に一箇所、回り留めのピンでも差し込むような!? 穴があるだけ。ネット検索のおかげで当時のヨーロッパ仕様のパーツリストを見つけたものの、肝心のナットや予想した“回り留めピン”などは出ていなく、いまいち装着方法が分からないのでした。

 


とりあえずステーの内側に角が引っかかるサイズのロックナットを仕込み仮止め。ある程度固定はできても、やはりがっちり締め込むと当然ながらウインカーはあっちゃこっちゃ向いた状態に。

 

 


というわけで、頼れるクラシックサイクル・トーキョーさんに相談。そして“回り留めのピン”用と思しき穴にタップを立てイモネジで固定することに。



そして配線を延長し無事に装着!! イモネジでの固定も狙いどおりバッチリでした。



これまでもサイドバッグは問題なく装着できてましたが、キック始動時にどうしてもカカトがバッグに当たってしまうため「もう少し後ろに付けられたらなぁ」と思っていたのですが、 無事にウインカーを移設できたおかげでストレスを解消することができました。必要なくなったウインカーステーにはリフレクターでも付けたらちょうどいいかな?

 



ウインカーを移設しただけで荷物満載でツーリングに行きたくなるから不思議なもんです。しかしまだまだ発見あるなぁ、SR。

 


というわけで、絶賛発売中の「大人のSR」も引き続きよろしくお願いいたします。

お買い求めは全国の書店、またはAMAZONにてどうぞ!!