[KZ1000]キャンプが好きなヒトは、家で無意識にTVをつけないヒト!? その1


秋晴れが気持ちよかった先週の水曜日。関越道にのって再びキャンプツーに行ってきました。この日の相棒はKZ1000。バイクもキャンプもハイシーズンのいま、隙あらば出かけるようにしていますが、今回はサンプルバッグのテストなんて言い訳もあり、平日の朝から胸をはって仕事という名のツーリングを楽しんできたのでした。


サンプルバッグというのは、以前から作りたいと考えていたラージサイズのサイドバッグの“合皮ブラック”バージョン。シボがあるややクラシックな風合いの合成皮革はタンクバッグと同じ素材。ですが、重量と柔軟性を考慮しタンクバッグ(1.2mm厚)よりも薄い0.8mm厚を採用しています。

防水性が帆布よりも優れている部分はもちろん合皮の利点ですが、作ってみたかったイチバンの理由は「あくまでサイドバッグなんだけど、どこかパニアケースのようなシステマチックな雰囲気」も楽しめるのでは!? なんてトコロ。帆布ではなく、ハリやコシ、そしてツヤのある合皮でブラックを作りたかったのはそんな狙いもあったのでした。いずれにせよ、修正&改良点も含めてもう少し試したいこともあるのでもうしばらくお待ちください。


さて、関越道で向かったのは群馬県みなかみ町。月夜野インターで下り国道17号で苗場方面へ。この道はかれこれ14〜5年間、毎年フジロックで通っていた懐かしのルート。

あの頃はフジロックにやってくるバイク乗りを出迎えるために、サポートブース用の荷物をたんまり積んだハイエース。「仕事でフジロックなんて最高じゃないか!?」と思ったのは最初だけ……で、始まったら5日間風呂にも入らず毎日スノコの上で数時間の雑魚寝(笑) 全盛期の2003〜2010年くらい(?) は、朝9時から明け方5時までヒトの流れも酔っ払いも途切れない異様なお祭りでしたね〜。

毎年フジロックの駐輪場だけでしか会わないバイク乗りも年々増えてきて、不思議とそれが4年も5年も続くと親しくなり仲良くなり身の上話もするようになったり。楽しかったですねぇ。皆さん、いまも元気にオートバイに乗っているでしょうか!? 参加し始めてから10年くらい経った頃には「自由な気持ちで自分のバイクで来ることなんてないんだろうなぁ」なんて気持ちにもなっていましたが、ブース活動を終了した2014年には「もうフジロックはお腹いっぱい」なんて気分でしたね。


そんなことを考えながら、これまで寄り道すらしたことがなかった17号をキョロキョロしながら走っているとアチコチに“りんご直売”の看板。案の定!? 平日にやっている直売所は皆無でしたが、一軒おじちゃんが屋根修理をしている直売所を見つけ声をかけてみると「少しなら売り物あるよ〜」と。明日の朝ごはん決定です。

 

タイトルの「キャンプが好きなヒトは、家で無意識にTVをつけないヒト!?」に、まったく辿りついていませんが……続く。

 

[KZ1000]大人のBIKE CAMP校了打ち上げキャンプツーリング。


4年前から年一回のペースで毎年9月に発売しているキャンプ好きバイク乗りのためのムック『大人のBIKE CAMP』。第4弾となる2023年バージョンは来週の火曜日、9月26日に発売です。週末〜週明けには表紙&内容紹介もしますのでお楽しみに。

というわけで、連休明けに校了打ち上げ的なキャンプへ行ってきました。制作中も何度か行きましたが、やっぱり半分以上仕事ですからね。ひさびさのプライベートなソロキャンプはなんだか行く前からワクワクしてました。


当初は朝イチ出発で少し遠くまで走ろうかと考えてましたが、午前中にちょっと仕事もあり結局準備を終えたのは11時過ぎ。編集部から2時間程度で行ける富士山周辺でキャンプすることにし、まずはお昼ご飯の富士宮焼きそばを目指し出発。これまた久しぶりにKZ1000でパッキングしましたが、ずいぶんこなれてきたラージサイズのサイドバッグが良いサイズ感で収まってますね。差し色的なタンクバッグの“赤パイピング”もいい感じ。自己満ですが、パッキング姿に惚れ惚れできるとツーリングのテンションもアガりますよね。


平日の昼だってのに東名が事故渋滞に工事渋滞で富士インターまで2時間もかかり、腹ペコでインター近くの〈鉄板焼ちゃん〉に到着。ここは富士宮のW1クランク職人で有名な〈Uクランク〉植澤さんに連れてきてもらったことがあるお店。その名のとおり、一品ものの焼き物系も豊富で、ついついビールが頼みたくなるお店ですが、グッとこらえて富士宮焼きそばのみ注文。他にも老舗や名店もありますが、平日休みだったりランチ営業時間が短かったりとこのテのお店はタイミングが難しいですが、〈鉄板焼ちゃん〉はランチから夜まで休まず営業なので安心です。


この日のキャンプ場は、大昔に秋のフジロックなフェス、朝霧ジャムの取材以来20年ぶり!? な、朝霧オートジャンボリーキャンプ場。それはさておき、受付と同時に薪も買いましたがROKストラップの許容度ハンパないですね。リアシート上にテント+イス+コット+サンダルを括ってましたが、その上から二束の薪を一気に締め上げられたのにはちょっとビックリしました。もうキャンパーにはおなじみのギアですが、使えば使うほどコレ一択になりますね。


全国的に雨予報はなかったはずでしたが、じつは行きの高速では御殿場でけっこうな雨雲に遭遇しPAで雨宿り。スーパー買い出し中に富士宮周辺だけまた雨で再び雨宿り……なんてことしてたらキャンプ場に到着したのは16時半頃。暗くなる前に大急ぎで設営しました。


10年以上mont-bellムーンライト愛用者でしたが、ついに新たなテントが仲間入り。ムーンライトはシームテープの貼り替えやショックコードの交換と、だいぶメンテしながら過酷な使い方をしてきたのでちょっと休憩。選んだのは、ムーンライトとともに’80年代以降のバイク&ツーリングブーム時代からバイクキャンプを支えてきた名品、ダンロップテント。モスラ形状の“寝るだけテント”なムーンライトが長かったので、ずっと憧れていた“過ごす広さ”のあるテント。ムーンライトは一人用でしたが、今度は2人用でしかも天井が高いトール仕様。で、両開きのため、今の季節でも風が通り抜け想像どおり超快適。フライシートのカラーは昔ながらの原色ブルーがよかったんですが、昨年からこのライトブラウンのみの展開なんですよね。ここ数年4輪メーカーでも流行っている、アウトドア&キャンプシーンを標榜したベージュ系のカラーリング。パッと見は雰囲気がいいと見せかけますが、やっぱり安っぽいダンボールカラーに見えてしまうのは僕だけでしょうか…。


さて、この日の楽しみは豚ブロックの烏龍茶煮チャーシューの挑戦。このメニューはストバイ時代のキャンプ取材で、一緒に行った仲間が作ってくれて最高だった思い出の一品。烏龍茶で煮て火を通し、ジップロックで1時間ほどめんつゆに漬け込むだけ。


チャーシューを待つあいだに、今年最後の枝豆とエリンギ炒めを食べながら乾杯。
で、見事なチャーシューが完成しました。そのまま食べても、軽く炙っても美味しく、だらだら飲むのにもう最高。ここんとこ酒の肴はベーコンを炙ってばかりいましたが、このメニューもアリですね。


試行錯誤しながら入れ替わりも激しいキャンプギアですが、快適さと増やし過ぎないことに注意しながらだいぶ落ち着いてきました。ヒトの道具を取材してばっかりなので、たまには積載状態とともに紹介。[上段・右]のロスコのバッグには、1つにはストーブやクッカー系にナイフ系をまとめ、もう1つにはシュラフカバーやソロタープ、ライト&ランタン系にコンパクトテーブル、その他小物を収納しています。[上段・左]はもう1つのテーブルとクーラーバッグ。[下段は右から]イス、テント&グラウンドシート 、タープポール、コット、座布団、シュラフ、そして焚き火台×2種。


ソロタープはムーンライトにもダンロップテントにもベストマッチな〈アライテント〉のタープ。ポールも超コンパクトになるアライテント製です。
焚き火台はピコグリルの398と239の2個使い。最近追加した縦型の239がまたスグレモノで、炎が消えかけた状態でも空気を送り込むことなく、薪をくべたり薪位置を調整するだけでまた勝手に燃え上がる燃焼効率の良さ。上昇気流を利用した、高い燃焼効率をもつこのテの小さな“ボックス型”焚き火台は数々ありますが、ピコグリル239は市販の薪でもなんとか突っ込める許容度が怠惰な僕にはまた最高で。炎が大きくなりすぎたら398に避難させ、弱まってきたら239へ……といった具合で、焚き火の幅がグッと広がりました。2つ合わせても数百グラムですしね。おまけにこの239、じつはピコグリルシリーズの中で最初にデビューした焚き火台。名品のルーツでもあるんですね〜。


ストーブはガソリンタイプのスベアストーブと4年前に自作しまくったアルストの2種。どちらも出発前に燃料を補充しておくだけで、キャンプ中に燃料の心配をしなくていいことが気に入ってます。また両方ともシンプルで丈夫なところもいいですね。



テーブルはSOTOのA4サイズベルモントのサイドテーブルの2種。


ナイフ類は、ノコギリとバトニング用ナイフと包丁を持っていってますが、肉を切るのに包丁が活躍するくらいで、結局ノコギリもナイフもほとんど使っていません。


積載状態がこちら。両サイドのサイドバッグは、買い出しやゴミ、天候次第で増える着替えやJKT等の収納を考え若干余裕がある状態にしています。リアシート上にはテントとコットとイスにサンダル&小マットとグラウンドシートを積んでいますが、ロングツーリングなら+レインウェアですね。4つあるサイドバッグのサイドポケットには燃料ボトルや各調味料に水筒なんかを入れています。


気をつけていることは、2束の薪を含め!? 急な荷物が増えた時にも対応できるように、リアシート上はあまりこんもり積み過ぎず、余裕を確保した状態にすること。見た目にもスッキリしますしね。そうした意味でも、やはりある程度の容量がある振り分けサイドバッグは必須。


必須ギアといえば、ベストも一枚あるといいですね。高速でも疲労感がまるで違いますし、急な気温の変化にも一枚あるだけで安心感はずいぶん違います。TシャツやロンTの上にもいいし、ナイロンJKTの上からでも効果絶大。これはSAMSのデニムベストですが、ベストを着たことがあるヒトならわかると思いますが、ベストって走行中の腕を上げた状態だと、若干肩の部分が浮いてしまう場合もあるんですが、コレは裾に付くレザーが“ちょうどいい重量”を発揮してくれ、走行中にベストが浮き上がることなくストンと落ち着いてくれるんです。ストレスフリーで着心地抜群。おまけにカーハート型デザインで合わせやすいためオススメです。

ではでは、近日中に『大人のBIKE CAMP VOL.4』のお知らせもしますのでお楽しみに。新たな課題も見つかったので、10月にまたキャンプですね〜。

 

 

少しずついい雰囲気になってきました。


実験的に3ヶ月ほどオートバイに付けっ放しで使い続けたサイドバッグのBACK。陽に当たる部分がやや退色してきたところで、生地がゴワつきテカリ始めるまでgreenland waxを塗りたくり、それからは何も気にせず雨天時にも構わず使い続ける。

コットンの目にワックスが入り込むことで、ゴワつきながらも明らかに丈夫になった手触りを感じさせてくれるからか、どんな時でも気を遣わずに持ち出せる相棒になってきた感じがする今日この頃。

気兼ねなく使えてメンテもできる素材は楽しいですね。もう少ししたらまたWAXを塗り込むのでその時はもっと細部まで写真を撮ってまた紹介します。

※ちなみに帆布素材のBLACKは現在庫分で一旦終了となります。

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