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年末の餅つき大会

photos by W1 ATSUGI FACTORY(Dandy NARUSE and more), NO-USUAL office YAS

みなさんもそうだと思うケド、年末年始にかけては、ナンだかアッという間に時間が飛んでいきました。振り返るとアレもコレもといろんなコトがあったなぁと思い出すけど、今となっては吹きすさぶ寒風のように、スゴい勢いで飛んでいってしまった感でいっぱいです。

僕の“年末”はW1工房・厚木基地の年末恒例・12月23日餅つき大会から始まりました……じつは僕のウチの親類縁者は、愛知〜岐阜の木曽川&長良川沿いに広がる濃尾平野の農家が多く、当然正月の餅を自前で搗いて年納めというのが当たり前でしたが、僕んちは名古屋市内だったためか、年末〜年始はそうした親類から送られてくる堅いのし餅やみかんが山ほどあったけど、搗きたてのお餅を食べたことはほとんどなかった……ので、厚木基地の餅つきがいつしかかなり大きな楽しみになっていたのです。

厚木基地元老院大目付・福嶋大先輩/この日は少しメートル上げ過ぎたようです。

それでも、杵を待てば、ちゃんとお餅が搗き上がる福嶋大目付。

と、厚木基地・関根師匠。生半可な若造や都会モンはかないません。

ちょっと遅れて行くと、モー厚木基地はちょっとしたお祭りのような人ダカリ。そして、餅米が次々と湯気モウモウで蒸されていました。それを木の臼に入れ、集まったW1乗りのオジサン達が交代で搗き上げていくわけです。じつはコレが難しい……木の杵を振り上げて、臼の真ん中の餅米に振り下ろすだけのコトなんだけど、杵の重さと勢いを臼の真心(ましん)に下ろせないと、餅米はちっとも餅になってくれません。結局オイシイ餅に仕上げるのは、埼玉からの大目付・福嶋大先輩か関根師匠の熟練センパイだけ。それでもワイワイガヤガヤ搗き上がった餅は大きなビニールに入れ、“伸し(のし)”係がどんどん伸し餅にしていきます。この搗きたてのアツアツふわふわのお餅を手でちぎって口の中に入れると、普段食べている焼き餅とはまるで違う、餅好きにタマラナイ絶品の味わいが楽しめるわけです(だってプゥーッと膨れた焼き餅の、まさに中身だけなワケですから)。寸胴ナベにたっぷり作られた味噌豚汁の中に入れれば、絶品の豚汁雑煮としても楽しめました。

この他にも、厚木名物“白コロ”のモツ焼きもあり、ストバイ誌面やFBでもお馴染みのW1女傑&家庭料理の女神・折原さんお手製の九州流サバ押し寿司もあり、さらには、今は島根勤務のW1関根塾生・ごとちゃんからのタラバガニもあり、モー年末なのに正月が来てしまった勢いで、ノンアルじゃなくお泊まり覚悟でハイオクを入れちゃう衆もいて、毎年大変な賑わいになって、楽しくてタマリマセブン!

厚木基地元老院焼き奉行・曽根さん。

W1Sとともに島根に転勤した関根塾三期生・ごとちゃんから届いたタラバガニ。

W1S/W1SA/W650を乗りこなす家庭料理の女王“織姫”折原さんお手製の九州流サバ押し寿司。

そして、宴もタケナワの頃に始まるのが“大抽選会”……1クジ100円でクラブ費カンパなワケですが、空くじ無しだけど参加者が持ち寄った70点あまりの賞品はピンキリだから悲喜こもごも(ストバイとして協賛したタンクバッグの中古サンプルや15年ほど眠ってた新古品カッパなどもあれば、キッチンペーパーもあったり)。関根一家や参加者たちのお子さんたちも参加して大いに盛り上がりました。

マキトラでお馴染みマキさんはクジで当てたSBタンクバッグ“フィル”のサンプル品を装着してニコニコでお帰りになりました。

 

お餅の完全搗き上がりまでみんな火の周りに集まって談笑……ってスマホかい!

そんなコトしながらも、伸し餅作りは電動餅つき機を使って続けましたが、夜になっても終わらないので、遠方の方から徐々に帰路に就きましたが、神奈川&東京エリアの方々はそれでも薪式蒸し器の周りに集まって、暖を取りながら談笑して搗き終わりまで過ごしました。

年始早々の走り初め近場ツーリング

そんでもって、年明け早々2日には、長塚セニア兄貴ツー第2弾がありました。今回は昨年11月に初めて行なわれた長塚ツーの2回目で、正月三賀日&走り染めというコトもあって、前回のミニ版としてセニア兄貴が独自に計画されたルート……神奈川西部それも山間部に入らず、平野部だけでのじつにのどかな田園風景の中にある迷路のようなルートを巡るものでした。しかも途中途中で、地元のヒトしか知らない名勝旧跡を挟み込んだ、じつに情緒溢れるものだったのです。

到着早々、皆にオイル漏れを指摘され、ニガ笑いの僕。

Yカバーの谷間に漏れたオイルが溜まると、ポケットから出したウエスで拭いてくれる昼岡さん。いつもと違う一面にビックリ。

例の如く、秦野のコンビニから11時スタートですが、いきなり田んぼのあぜ道に入り右に左に、小高い丘のワインディングをクネクネ走って、行き着いたところは名もない休憩小屋。そこでお昼ご飯を食べながらコーヒータイム。この日、厚木基地コーヒー大臣の飯田クンが病欠だったので、僕がしっかりコーヒー係を務めさせていただきました。しかし、走り出してたった1時間余りなのに、もうそれだけでずいぶん遠くに来た思いがしました。十分にランチタイムを堪能したら、また迷路のようなルートを走って“富士見塚”という菜の花畑の中にある小さな名勝に行きました……これもセニア兄貴がトイレのある休憩場所として選んだ心憎い配慮なわけですが、そこから見える(であろう/この日は雲にお隠れ)富士山の勇姿を思うと、この塚ができた当時から主流の街道から枝分かれした街道が各地にあり、そこにはヒトの行き交いがあり、僕らが今日W1で来て「あぁ綺麗な富士山!」と感嘆するのと同じように、当時のヒトもこの小さな丘に自分の足で登ってきたときに見える富士山に感嘆した…であろう、そうした何百年も変わらない、生きとし生ける者の心に必ず湧き起こるであろう情緒に触れた想いがして、それだけでも走り初めに来てヨカッタと思いました。セニア兄貴、今回もありがとうございました。

富士山が裾野を少し見せてくれました。

 

“とりあえず”は1万キロ

とはいいながら、じつは朝の集合場所に向う途中、W3のシリンダーヘッド周りからオイル漏れのトラブルが始まりました。それでも原因に心当たりがあったので、慌てもせずアッサリ諦めて、その日はそのまま走って帰ってきました。

さて、その原因は、シリンダーヘッドの上に乗せるロッカー(アーム)ケースを締め込む12本のボルトのネジ孔不良……すでに、12個のうち何個かはネジ山がグズっていたし、さらに何個かはヘリサート済みだったワケだけど、1年前のO/H時には2個のネジ山が抜け、ヘリサートの次の段階のネジ山修復法“エンザート”までした上で“とりあえず…”的に締め込んでおいた。そうしなければ、昨年の北海道ツーリング取材に間に合わなくなっていたでしょう。なので“いずれ来る…”という時限バクダン的な箇所だとハナっから分かっていたのです。

残念賞…

今回ヘッドを外しボルトをねじ込んでみると、ヘリサート済みなのにちゃんと入っていかないネジ孔が数ヵ所、しかもどれもが垂直になっていません。以前にやったヒトの修理方法がなっていなかったコトが判明。はー、仕方ありません。なので、厚木基地・関根師匠と相談の上、思い切ってすべてにエンザート処理を施すことにしました……何しろ、全てのネジが均一に同じトルクで締め付けられなければ、また同じようにオイル漏れを起こすワケですからね。その修理の様子は次回に。

昨年はずっと調子良く走れたワケだから、それだけでも有り難かったわけです。“とりあえず…”は、持っても1年1万キロ、なワケですね。そして、エンザート処理の後にはまたまた増し締め地獄が待っているワケです。いやぁ、ネタが尽きなくてウレシーっす。

 

 

 

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