今年の秋は、突然な感じだ。

猛暑猛暑の今年の夏、それが9月後半まで残暑残暑になってたけど、お彼岸(秋分の日)を境に、突然秋の空に変わった。季節というのはそういうものかもしれなけれど、今年はとくに“突然”な感じが色濃いように思う。いや、それだけ、猛暑を楽しんだ自分があるのかもしれない。

前夜に、僕が親しくしてもらってるグループの仲間のひとりが、残暑がかすかに引いてきた頃に不慮の事故で亡くなったその現場に、そのグループの仲間二人と花を手向けにいったら、爽やかな秋の空気がすぅっと頬をなでた。…と思ったら、その翌日は朝からからりと秋晴れ。会社の周りでは三軒となりの神社の秋祭りで大にぎわい。

もう20年近く例年の恒例行事として迎えてきた日なので、いよいよ今年度も後半と自覚させてくれる節目としてきたものだが、それでもお参りにいって御神輿の出発にお目にかかったのは初めてで、さして有名でもない神社なのに氏子衆がパリッと祭り装束で御神輿を担ぎに集まっている姿をみて、これまでさして感じてこなかったこの町の人情に触れ、あらためて心が現れる想いがした。自分はちゃんと“日本”の中にいたんだなと。

午後から、そのグループの基地にふらりと出かけてみると、秋空の光を受けて端々を輝かせたW1SAがあった。半年以上かけて、そのグループの大将が丹精込めて仕上げたもので、その日が初火入れ&試乗だったそうだ。再びエンジンに火を入れると、アッサリと安定したアイドリング音を奏でる。組み上げたばかりなのに、丁寧に慣らしを終えた新車のようで、九州・大分のオーナーが羨ましく思えた。

それでも、最近ようやく本調子を得た自分のW3も、帰り道で僕に気持ち良く走らせてくれて、気分上々でいつものコンビニの前まで帰ってきたとき、久々にパチリとした。コンビニの向かいの自転車屋さんが店じまいすると、道沿いは一面のシャッターバックになり、おまけにコンビニの蛍光灯が見事な照明になるので、ここに止めると僕のW3も新車のように見えてくるから不思議だ。やっぱり自分のW3も、カッコ良いなぁ…

 

と、ブログはここまでにして、ちょいとお知らせ。このW3に装着している弊社オリジナル“SBサイドカーゴパック”は、今回限定で発売しました“木綿帆布バージョン”。バッグ・ブランド[バリスティックス]さんと相談の上、初めて採用した木綿帆布生地のため、長期使用した場合にどのような感じになるかが分からないので、試験的な生地発注だったため少量限定生産とさせていただいたワケですが、おかげさまで完売させていただきました。

そこで、現在僕もサンプルを実際に試験使用して、実際にどんな感じなるかを見極めた上で、追加生産あるいは継続生産をしていこうと検討を始めました。そのために、現在のところ雨の日も使用し濡れた後や日差しにされされたりした後に、風合いがどのように変わってくるかを見極めていこうとしています。自分たちもきっと旧車に相応しい風合いになっていくと予測していますが、その結果についてはもう少しお持ちください。ちなみに、外側生地以外は従来品と同様のクオリティの素材を維持しております。表地が木綿になったことで水分を吸いやすくなることで、若干の違いはあるにせよ、高い防水性の裏地の効果は十分生かせるものと思っており、たぶん皆さまのご期待に応えられる結果になると思います。ご期待ください。それでは。

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