メグロといえば、1937年に完成した第1号マシンから1960年代まで続いた単気筒500ccのZシリーズ。その後の“メグロらしさ”を作ったのがこの500cc:82×94mmのロングストロークエンジン。イギリス車のように基本構成を変えないまま、最初から最後まで熟成を重ねたエンジンと車体、パート1ではまずメグロのフラッグシップ、Z型の変遷を追いかけます。
タイトルカットは最終モデルのZ7。Zシリーズは、1937年のZ97から始まり、翌年のZ98、戦後のZ型、Z2、Z3、Z5、Z6、そしてZ7と続くのですが、「Z4」はありません。「4」は不吉な数字だから……という理由だったそうですが、そんなところも日本のメーカーらしい部分。
というわけで、“メグロらしさ”を生み出す心臓部分、クランクにもにじり寄り、そもそもロングストロークエンジンとは? 低い圧縮による燃焼で、大きくて重たいフライホイールを回すエンジンが作るフィーリングとは? そんな大前提をあらためてしっかり抑えた上で、モデル変遷を楽しんでもらう構成となっています。