シリンダーヘッドとヘッドカバーからのオイルにじみは旧Z系の泣き所だなんて言われ方もしますが、ほとんどの個体がすでに製造から50年越。オーバーホール時に面研するとはいえ、微細な腐食はあって当たり前です。そのためにガスケットもあるわけですが、個体によっては純正の紙タイプのガスケットだと次第に走行後にオイルが滲んでくる……なんてことはよくあることです。おまけに常にサイドスタンドで停めていると、サイドスタンド側はまぁにじみやすくなってしまいます。
ダラダラ漏れてるわけではないので、たまに吹き上げていれば問題ありませんし、ガスケットは純正で5000円オーバーの高級品。おまけにせっかくヘッドカバー開けるならバルブクリアランスもチェックしたい、でもまだヘッド周辺も静かだしなぁ……なんて状態だと、わずかなオイルにじみ程度はガマン、となるわけです。そんな時期を半年ほど続けながら先月、ようやく重い腰をあげて交換しました。
※わずかにオイルがにじんだ主たる原因は、おそらく組み付け時のカムカバープラグ部分への液体ガスケットの塗布不足。僕がケチりました……。
次はわずかなオイルにじみもさせまいと、ヘッドカバーガスケットは純正からPams製へと変更。熱収縮や硬化を起こしにくいカーボングラファイトを使用したというヘッドカバーガスケットは、荒れた素材面に対する追従特性が非常に優れているそうで、密着性や耐オイルリーク性は現行車レベルとのこと。もう組んでから500キロほど走っていますが、たしかにビタイチ漏れる気配すらありません。おまけに価格は純正よりグッとお得! もう一択です。エンジンに馴染むシルバーの色味も特徴ですね。
純正ガスケットの少し分厚いオレンジ色が見える雰囲気も好きですし、ヘッドカバー部分からのわずかなオイルにじみは、それほど神経質にならなくてもいい部分でもありますが、僕の性格では無理。何はともあれこれでまた毎日気持ちよく走れます。