富士山って大きいなぁ。

昨日はひょんな縁からミスターバイクBGの取材を受けました。僕というより、僕のW3の方ですけどね。梅雨の合間の晴れを狙っての撮影の場所は、富士山東側の須走。終点は富士山5号目登山口駐車場。とは言っても、僕はついていくだけの1日で、記事自体はミスターバイクBG安生さんのお仕事なわけです。

前日に、タイヤの空気圧チェックやタンクのワックスがけをしておいて、当日の朝、安生さんのトランポで道の駅須走まで載せて行きました。他誌の取材撮影風景をのんびり眺めながら、いよいよ安生さんの試乗撮影のために、“須走あざみライン”を登りました。きれいなつづら折れが続くあざみラインはそれでも終盤はかなり急斜面で、安生さんの乗るW3も、そうは言ってもW3は、標高2000mともなると、もとより濃い目のセッティングになっているので、苦しそうではないにしろ、ブテブテブテというよりバリバリしちゃって、変な音になっていました。当然、濃いめ+濃いめなので始動性はすこぶる良好で、キック半蹴りでもかかってしまう感じです。

 

いちおー、富士山に来たのだから、なんか富士山らしい背景で証拠写真を納めたかったので、駐車場の端っこが大きな石ゴロゴロの火山らしい表情だったのでパシャリ。そのまま安生さんが道の駅須走まで戻ってみると、W3の調子はもう平地にいるのた大差ない感じに戻ってました。それでも思ったのは、やっぱり富士山はデカイなぁ……だって五合目駐車場で辺りを見回してみても、もう頂上とかはまるで見えず、ただよくある山ん中の斜面と森に囲まれた駐車場の風景だけなんだけど、よぉーく考えてみれば、これがたった1個の山の一部にいるだけと思うと、どんだけ大きいんだ?と思ってしまったわけです。フツー、山ん中というのは、幾重にも重なった山々の中なわけだけど、その雰囲気をたった1つの山が醸し出しているわけですからね。世界イチ高いエベレストだって、近くにいくつかの山がひしめき合ってる姿。ところが、富士山は遠くから見れば一目瞭然の単独峯。なのに、そのフトコロに入ってしまうと、よくある“山ん中”の雰囲気。10個が1個になってる…と思うと、やっぱデカイなぁと腹の底から思ったわけです。

梅雨なのに1日晴天、しかも風がさわやかだったので、積んで家まで送るよという安生さんや他スタッフの申し出を丁寧にお断りして、僕はひとりR246を東京に向けて走り出しました。御殿場付近もそれなりに標高は高い(500mくらい)のだけど、もうW3の調子も音も元どおり。クルマをたいして抜くこともなく、のんびり厚木まで戻ってくる頃には辺りも薄暗くなったので、東名高速に乗り、ミラーで肩越しの夕暮れを見ながらただただ80キロ巡航で帰ってきました。あー気持ちよかった。W3も元気で何よりでした。

in YAS by YAS.