長年放置された中古車両やノーメンテのSRだと、スイングアームのピボットシャフトが固着して抜けず、最悪スイングアームを切断……なんてハナシも聞く、SRのメンテポイントの鬼門!? でも知られるスイングアームの潤滑。
そのためピボットシャフトには定期的なグリスアップが必要なワケですが、何も考えずにグリスガンでガンガン入れていると、いつしかご覧のようにオイルシールがムニっと出てきてしまいます。じつは3〜4年前からこの状態でしたが、しっかりグリスが充填されているならまぁいいか、見えないし……と放ったらかしでした。昨年末あたりからちょっとリアホイール周りでトラブルがあり、きっちり修理することになったので、ついでに重い腰を上げて12年目にして初めてスイングアームもバラしてみました。
シャフトはスルッと抜けてくれてひと安心。シャフトの中もグリスがたっぷり詰まってました。車検ついでの2〜3年に一度のグリスアップでしたが、メンテした甲斐がありましたね。
ブッシュの中をピボットシャフトが通る構造で、その間をグリスで潤滑するためにそれぞれにグリスの通り道となる孔が設けられています。それにしてもピボットシャフトもブッシュも、洗浄するだけで新品のようにキレイな状態になりました。定期的なメンテは大事、を痛感しますね。
ブッシュを受ける両端のニードルローラーベアリングもキレイなグリスがまだたっぷり。ベアリングを外した状態も良好です。
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とここで、最初の写真。構造から考えると、オイルシールがこのような状態になるのは相当グリスを入れ続けた結果だということがわかります。
■ここでグリスの通り道をおさらい
①ピボットシャフトの端からグリスガンで注入。
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②ピボットシャフトの孔を通ったグリスがピボットシャフトとブッシュの隙間を潤滑。
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③ブッシュの孔を通ったグリスがブッシュとスイングアームの隙間や、ブッシュを受けるベアリングを潤滑。
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④それでもなおグリスが注入された結果、行き場を失ったグリスがブッシュとベアリングの隙間から溢れ出し、オイルシールを押し出す……
という流れ。もう完全にグリスを注入し過ぎ。たしかに「反対側からニュルッと出てきたらOK」とわかっていても、構造を知らない頃はとにかく見えない部分だからと、必要以上にグリスアップしていたかもしれません、反省。
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ベアリングの脱着作業は、いつも頼りになるClassic Cycle Tokyoさんにお願いしました。いずれにしても定期的なメンテナンスは、オートバイにも財布にも優しい!!
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スイングアームの潤滑は、「車検ごとに丁寧に“優しく”グリスアップ」が大切です。
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BRAT STYLE USAブログから拝借したアメリカ仕様の初期SR500。デッドストックに近い!? 状態。いい雰囲気です。