さりげないセンスが抜群なんですよね〜。


いつもお世話になってる編集部近所のクラシック・サイクル・トーキョーさん。英車から国産まで幅広く手がけるCCT後藤さんは、僕らがゼッタイの信頼を寄せるメカニックのひとり。僕もKZ1000でもSR500でも、エンジンOHからややこしい電装系トラブルにちょっとした加工、もちろん通常整備まで、なんでも“ゴッドハンド”で直してもらっています。いつもありがとうございます。


先日フラッとお店に寄ると、なんだか雰囲気のあるトライアンフが一台。聞くと、後藤さんが昔からもっていた’53年式の6Tで、少しモディファイして、この夏青森でおこなわれたビンテージ・モトクロスのイベントでも走ってきたのだそう。

「仕事の合間に簡単にパーツを組み上げただけですよ、もっとカスタムショプの皆さんの方がスゴいの作ってますよね(笑)」なんて、いつも謙遜していますが、こうしたカスタムでも整備したオリジナル・スタイルでも、後藤さんが仕上げるオートバイって不思議とどれもが凛とした雰囲気をもっているんですよね。


丸みのある特徴的なタンクは’50〜’60年代のBSAカタリナ・スクランブラーモデルのレプリカ。幅の広さと絶妙な“引き具合”がモトクロスでも最高だったというハンドルはHWZNBROSS製。さらにタンク上面には思わず「当時モノですか!?」なんて聞いてしまったさりげないピンストライプ。

カスタムバイクやカスタムカーのピンストというと、どちらかといえばスピード感を演出するラインだったり、ワイルド調な雰囲気だったり……なんていうのが一般的ですが、後藤さんがオーダーしたのは水色とアイボリーの2色でしかもカーリー調の柔らかいライン。「どこかポップでちょっとユーモアも感じさせる……こーゆーアメリカの雰囲気が好きなんですよね(笑)」と後藤さん。

整備の腕はもちろんですが、こうしたさりげない時代感を演出するセンスも抜群なもんだから、クラシック・サイクル・トーキョーに寄るとついついいろんなことを相談し長居してしまいます。