先日、秋田在住のKさんからタンクバッグの装着写真を送っていただきました。Kさんの愛車はHONDA C72。“日本”を強調したオリジナル・デザインの第一号としても知られる、’50年代後半に登場したホンダの250cc実用車、C70の後継モデル。購入していただいたのは、DAY TRIPタンクバッグver.1のフルオーダーで、同時代にマン島TT でも活躍していたイギリス人レーサー、フィル・リードをイメージした〈type:PHIL(フィルリード風の黒白ツートーン〉。実用車+レーサーイメージの組み合わせですが、時代考証が合ってるとバッチリ似合います。
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C70〜72系は燃料タンクのタンクキャップが“右上”に付くため、“サイドホール仕様”でご注文を頂いたのですが、ヤマハSRのタンクをベースに製作した“サイドホール仕様”は、“横幅が広い”タンクの場合、その大きさによってはタンクバッグ自体が“やや右寄り”に装着されてしまうことがあるため、事前にKさんと電話連絡を取りサンプルを送付し装着確認をした上でのご購入となりました。結果は既存のサイドホール仕様でバッチリ。そして装着写真を送って頂いたワケであります。
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[写真]HONDAホームページ「語り継ぎたいこと/限りない夢、あふれる情熱/“姿の良い製品は内容も充実している”/1957」より。
“神社仏閣”の相性で知られるホンダC70は、それまで欧米諸国の二番煎じが多数を占めていた国内オートバイシーンにおいて、本田宗一郎さんが「世界に誇れる日本デザイン」をコンセプトに、自らデザインのモックアップまで製作したと言われている’57年登場のOHC2気筒250ccの実用車。
月刊時代のSTREET BIKERS’ vol.150(2010年)で特集した「BUKKAKU」。この時取材したC71も状態が良く現役でオーナーさんの日常のアシとして活躍していました。
“BUKKAKU”特集のSTREET BIKERS’ vol150は→コチラへ。
こちらはTED’S SPECIALさんで撮影した150ccのCA95。A=アメリカ輸出仕様で、日本における実用車=黒のイメージとは違い、ブルーやレッドといったポップなカラーリングも多かったいいます。
突然失礼いたします。こちらは奈良の大仏、毘盧遮那仏。以前、ツーリングで訪れた時に望遠レンズで撮影した表情ドアップの写真。前述したように日本オリジナルのデザインをコンセプトにした“神社仏閣”シリーズは、いわゆる神社の鳥居や社を想起させるような“直線”や“角”を意識したデザインが特徴ですが、C70製作前に10日間ほど長期休暇を取り京都に向かった本田宗一郎さんは、それこそ神社仏閣を巡り続け、その中で三千院の仏様には拝観時間を過ぎても見惚れていた……といいます。
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「燃料タンク側面のエッジ部分は仏様の眉から鼻にかけての線を頭に描きながらデザインした」本田宗一郎さんの回想録より。
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いやぁ初めて知りました。マニアの方には有名な話でしょうか? 直線や四角いデザインばかり注目していましたが、この滑らかな曲線とエッジのルーツがなんと仏様にあったとは!? 恐れいります。今後、お寺に行った時の視点が変わりそうです。京都・三千院は新たな仏閣ユーザーの聖地になるんじゃないでしょうか!? すでになってる?
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KさんのC72へ戻りましょう。こちらはアメリカ輸出仕様なんでしょうか!? ツートーンのシートやホワイトリボン、サイドカバーのステッカーがそう思わせるのか、なんだかカリフォルニアの風を感じる良い雰囲気。
そしてあらためて、黒白ツートーンのDAY TRIPタンクバッグver.1が似合っております。
「昨日、秋田県にある小安郷という場所まで走ってきました タンクバックとても使い勝手が良くお気に入りです」とKさんよりありがたいお言葉いただきました!
ありがとうございます!!