[SR500F.I.]夏のキャンプツー、“スマートパッキング”のススメ。


わずかなサイズUPですが、NEWシートバッグの積載力がずいぶん増したというワケで、以前からやってみたかった「キャンプツー・スマート積載」を試してみました。


要するにサイドバッグLARGEを両サイドに振り分け、リアシート上にはシートバッグのみという構成。リアシート上にキャンプ道具を括らないで済む利点としては……

①ツーリングコード等が不要なこと
②雨天時の対策が容易なこと(シートバッグは専用レインカバーを付けるだけだし、サイドバッグ内は天候が怪しい場合内側でゴミ袋にて養生)
③リアシート上の積載が一つになることで、脱落等の心配がないこと
④着座位置スペースを通常通り確保できること
⑤ツーリング中にシートバッグ内の荷物出し入れが容易なこと

これまでリアシート上にキャンプ道具を括ってきた僕的には、②と⑤はメリット大ですね。

[車体右側のサイドバッグ] ・テント:montbell-ムーンライト1型(旧)  ・コット:サーマレスト/ウルトラライトコット ・テーブル&イス:Amazon購入 ・焚き火台:ピコグリル398

さて、スマート積載で実際にどれだけの荷物が収納できたか見ていきましょう。

まず車体右側のサイドバッグには、テント、コット、テーブル、イス、そして背面の内ポケットに焚き火台を収納しました。テントはモンベルのムーンライト1型(一人用)ですが、今シーズン新調予定の、二人用のムーンライトテント(新型)は、二人用でも旧1型よりコンパクトだからさらに余裕できそうですね。

[車体左側のサイドバッグ ]
・小道具系収納バッグ×2  シュラフ:ISUKA(3シーズン用)  ・2泊分の着替え  ・ウインドブレーカー

車体左側のサイドバッグには、小物系のギア等をまとめた2つのバッグとシュラフ、着替え、防寒用ウインドブレーカーを収納。また片方のサイドポケットに燃料×2収納しています。


小物系ギアバッグ①には、サイドテーブル(SOTO/フィールドホッパー)に、ガソリンストーブ(オプティマス/スベアストーブ )、コッヘルセット(SOTO/サーモスタック)、そして調味料や革手袋、小型スピーカー等。

 


小物系ギアバッグ②には、スキレット(ニトリ)にシェラカップ(SOTO)、キッチンペーパー、ナイフ、カトラリー、ライト関係、アルミホイル、水用の袋といった道具を収納。どちらもまだ少し余裕がある状態にしています。


基本的にいつもの使うキャンプギアのほとんどがサイドバッグに収まったため、シートバッグにはクーラーバッグのみという余裕のある状態。サイドバッグに計4つあるサイドポケットもまだ一つしか使ってないので、こちらも余裕はあります。


ラージサイズのサイドバッグを使っていると、シートバッグのドリンクホルダーの“すわり”も良い感じです。

 


天候的にレインウェアも必要な時は、シートバッグ上のベルトに括ればOK。シートバッグは左右に拡張もできますし、ツーリングネットを一つバッグに入れておけば、不意に増えた荷物にも対応可能です。

荷物がスマートに積載できると、その分、道中の走りも存分に楽しめます。振り分けサイドバッグ&シートバッグを使ったスマート積載、この夏ぜひお試しください。

[SR500F.I.]ゴム類のメンテ、忘れてました…。その3


今回メーターのダンパー交換をきっかけにあらゆるゴム/ダンパー部品を見直したワケですが、乗り味やフィーリングに直接関わるのに“放ったらかしてしまったシリーズ”がありました。それはハブ・ダンパーです。


■[SR500F.I.]ゴム類のメンテ、忘れてました…。その1はコチラへ。

■[SR500F.I.]ゴム類のメンテ、忘れてました…。その2はコチラへ。

ドリブンスプロケットをリアハブから外した状態。少なくとも5年間は使用し続けていました。皆さんどれくらいの頻度で変えているのでしょう?

ハブ・ダンパーとは……その名のとおりドリブン・スプロケットとリアホイール・ハブとの間に入るダンパーで、SRの場合、専用の形をした6つのゴムの塊が緩衝材になるように入ります。

ハブダンパー交換前。外したリアタイヤのスプロケットを両手で持ち左右に動かすとカタカタとわずかに動きます。このわずかなクリアランスがハブダンパーの摩耗であり、トルク・フィーリングやスロットル・レスポンスにも大きく影響する……ことをあらためて実感しました。

エンジンで発生したパワーがドライブチェーンを介してリアタイヤを回転させ、路面を蹴るリアタイヤがスイングアームを介して車体を前に押し出す……これがオートバイの“後輪駆動”の仕組み。

つまりドリブン・スプロケットとリアハブを繋ぐハブダンパー部分には加減速のたびに相当なチカラがかかっているワケですが、外したリアタイヤのスプロケットを両手で持ち左右へ動かしてみると、数ミリくらい? カタカタと動きました。前回ハブダンパーをいつ頃交換したのか遠い記憶をさかのぼってもハッキリしませんが(記録しておかないとダメですね)、少なくとも5年は経過しているはず。

 

久しぶりの確認だったので「5年以上放ったらかしててこの程度か……」とも思いましたが、よくよく考えればこのクリアランスはそのまま“スロットル・レスポンスのタイムラグ”になるワケです。もちろんそのタイムラグ(=クリアランス)は加減速のたびに“衝撃や振動”にもなる。

 
[左]が新品で[右]が5年以上使用したハブダンパーの状態。見た目に多少の違いはあるものの、見て触る限りではダンパーゴム自体が極端に縮んでいたり硬化している感じはありませんでしたが、新品に組み替えるとどうなるのか。楽しみです。

オートバイ整備の難しいところは、ハブダンパーをはじめこうした消耗部品が“徐々に摩耗・劣化していく”こと。つまり消耗や劣化具合に自分自身も慣れていってしまうためついつい忘れて放ったらかしにしてしまうのです。

写真の都合で片手でスプロケットを持っていますが、しっかりと両手で左右へ動かして違いを確認しました。

ハブダンパーが収まる部分をきれいに洗浄し新品を組み付けました。さてどうでしょうか? 交換前と同様に両手でスプロケットを持ち左右に動かして見ましたが、これが不思議とビタイチ動きません! 交換前にカタカタと左右に数ミリずつあったクリアランスは見事になくなりました。ダンパーのどの部分がどう摩耗していたのか目視ではわからなかったのにハッキリと違うから驚かされます。

 


ハブストッパー、ダストシール、サークリップを組み付け、ドライブハブのグリスニップルからグリスも充填。しっかりと反対側から出てきたことを確認します。あとはホイールを車体に組み付けて終了。

 


ハブダンパーを新品にしたことによる違いは想像以上でした。ハブダンパーの摩耗・劣化によるタイムラグがなくなったことで、明らかにトルクが増したかのようなチカラ強さを感じるようになりました。おまけにそのトルクフィーリングはチカラ強くなったにもかかわらず、はっきりとダンパーを介していることを感じさせるほど“柔らかくて上質”。車検のたびに……とは思いませんが、3年くらいに一度交換しても良いかもしれませんね。はっきりと違いを体感できて明らかに気持ち良くなる……そういえばハブダンパーのこと忘れていたなぁという方、交換オススメですよ。

(おまけ)

右サイドカバーのラバーマウント部分やサイドカバー上部のゴムカバー、またクラッチレバーのホルダーカバーも摩耗・亀裂が入っていたため交換しました。どれも納車時から10年間そのままでした。

 

 

 

[SR500F.I.]いっそのことハンドルから手を離してしまえばいい!? セルフステアの重要性。


リアタイヤを支点に車体が傾き、その車体の傾きに応じてステアリング/ハンドルが切れる(舵角が付く)、オートバイの仕組み。“セルフステア”とは、ライダーの操作とは関係なく、この車体の傾きに応じて自然とステアリングが切れていく(舵角が付く)こと。よく「ハンドルに力を入れない」と言いますが、それは言い換えれば「セルフステアを妨げない」ということ。

 


上の写真の拡大版。わずかですがフロントタイヤがイン側に切れているのが分かるでしょうか? リアタイヤが写真に対して真正面であるのに対し、フロントタイヤはややマフラー側の側面が見えています。

「ハンドルに余計なチカラを加えてしまっているとセルフステアを妨げてしまう」……というのは、こうした車体の傾きに応じたステアリングの自然な反応をライダー自身が邪魔してしまうこと。つまり、場合によっては自分でオートバイを“傾きにくく”してしまうこともあるということ。ならばいっそのことハンドルから手を離してしまえばいいハナシですが、ブレーキングにクラッチ操作にスロットルのON/OFF……手を離すワケにはいきません。


そういえば、数年前にハッとさせられる記事を読みました。1995年1月号のRIDERS CLUB。そう、ストバイ編集長YASことヤスダがまだライダースクラブに在籍している時代の号です「バイクのハンドリングを激変させたスーパーライディング」と題し、ケニー・ロバーツのライディングを根本さんが解析した記事で、あらためてオートバイの基本である“リアステア”の重要性について説いた非常に勉強になる内容なんですが、その中で面白いハナシがあったので抜粋して紹介します。


ケニー・ロバーツが引退後に自身のチームを率いて鈴鹿8耐にやってきたときのこと——「鈴鹿のピット上で、愛弟子W・レイニーがYZF750でプラクティスしているときに彼がこうつぶやいていた——またハンドルでバイクを寝かしている、だからS字の切り返しターンで前輪が浮いて暴れるんだ。ハンドルバーがフロント・フォークについてなきゃこんなことにならないんだろうに…。タイムを出そうと焦って両腕に力が入れば入るほど、前輪に余計な舵角を与えるきっかけをつくってしまう。速く走ろうとすればそれだけ無駄な力を加えずにスムーズにライディングすることが大切なのに…」(RIDERS CLUB/1995.1より)

この場合は、むしろ車体の傾きに対するステアリングの反応(セルフステア)がW・レイニーにとっては“遅く”感じる場面があり、自らハンドルを操作してしまっていたようですが、この記事であらためて学んだのは、ついつい恐怖からハンドルを押さえつけるように力を入れてしまう僕は、逆にオートバイ自体を寝にくく(傾けにくく)してしまっている!? ということでした。

余談ですが、「オートバイがそう作られている以上、後輪+車体を操るライディング以外に、バランス良くスーパースポーツを乗りこなすテクニックな存在しない」と締めくくられるこのライダースクラブの記事は、その後のストバイでの連載[RSC-リアステア・クラブ]を始めるきっかけのひとつでもありました。だってGPレーサーでもSR乗りでもやらなきゃいけないことは同じだったんですから。


RSC的仕組み&ライディングの話はまた今度……というわけで本題です。セルフステアを妨げない……上で重要であり前提なのが、自分のオートバイはきちんとニュートラルにセルフステアしているのか!? ということ。つまりステアリングの締め付け具合です。当然締め付け過ぎると、ステアリングの反応は遅く(重たく)なるし、反対に締め付けが甘いと段差等を乗り越えたときに「コンッ」とステアリング辺りに嫌な衝撃を感じてしまいます。

初めてSRのステム・ベアリングのグリスアップをしたのは、おそらく納車から4〜5年経った頃でしょうか。マニュアルでは少なくとも2年毎の点検整備を推奨しているのでずいぶん放ったらかしでした。


というのも、フロントタイヤ&フェンダーとフロントフォークの脱着作業は始めてしまえばそれほど大変じゃありませんが、ヘッドライト&メーター関連を外すのが僕にとってはとにかく億劫で億劫で…。なんといっても大変なのは、FIになってからさらに増えたヘッドライト内に収められた配線関連。


で、肝心のステアリングの締め付け具合ですが、じつはこれまで鍵スパナを使用し、これぐらいかなぁ……と自分で締め付け具合を調整していました。もちろんステアリングの反応が遅く(重たく)なるのはゼッタイに嫌なので、できるだけ締め付け過ぎないように注意していたのですが、そうするとベアリングのグリスが切れてきた頃でしょうか? やはり1〜2年ほど経つと段差で「コンッ」と気になる衝撃を感じるようになり、ムムム……と悩むこと5〜6年。ついに約6000円の特殊工具を購入することを決意!!

 

ついに専用工具を購入! 6000円に悩んでいたのがバカバカしくなるほど作業もスムーズでバッチリでした。当たり前ですね。

マニュアルによれば、ステアリングを組み付ける際、2つ重なるロワーリング&アッパー・ナット(これまで鍵スパナで締めていたナット)の下側/ロワーリングナットを、まず38Nmトルクで締め付け、一度完全に緩め、再度18Nmトルクで締め付けるとあります。この作業にはトルクレンチを使うための約6000円ほどの専用特殊工具が必要なのですが、この6000円をケチったのか面倒くさがったのか、これまでなんとなく鍵スパナで作業してましたが、やはり全てがスムーズ!


約2年ぶりにチェックしたステム・ベアリングはグリスもまだある程度残っており、ベアリングレースに打痕もなかったため、今回は洗浄&グリスアップで再度組み付けました。

 

これまでセルステアの反応が遅く(重たく)ならないようにと、締め付け具合に神経を使い気にしていましたが、やはりマニュアル通りが一番ですね。遅く(重たく)なることもなく、段差での衝撃もなく、すこぶる気持ちよくなりました。

 


しかし、早くどこかで[RSC-リアステア・クラブ]を復活させたいものです。

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